本シリーズは、当社リアルライフイエンスにてCRO領域に特化した採用と転職のサポートを行うコンサルタント、上谷 奈穂がLinkedIn上で連載している「NaoのCRAキャリア通信」を抜粋して掲載したものです。
CRAとCRCは立場こそ違いますが、治験を円滑に進めるという目的のため、密に連携して業務を遂行する必要があります。コミュニケーションがカギとなることは、業務に携わっていなくても想像の出来るところですが、実際のところどうなのでしょうか?
今回は、LinkedInとTwitterでアンケートを取らせて頂きました。(ご回答くださった方、貴重なご意見を頂きありがとうございました)。
質問内容
ズバリ“出来るCRA”とは?
ご回答人数
LinkedIn:5名
Twitter :3名

CRCから見た「出来るCRA」とは?
- 間違えそうな点を事前に情報共有してくれる 2票(25%)
- 急な問い合わせにもその場ですぐに回答してくれる 4票(50%)
- 相談しやすい雰囲気を作ってくれる 1票(12.5%)
- その他(コメント欄で教えてください) 1票(12.5%)
回答者の約半数が「急な問い合わせにもその場ですぐに回答してくれる」を選択されました。CRAのみならずCRCも多忙なため、不明点をその場でクリアにしたいとお考えの方が多いようですね。
さらに任意で、Aさん(30代、元CRC、現役CRA)より詳細にご回答を頂きました。
①「出来るCRA”」とは?
- 事前に医療機関、DR,CRC等の間違えそうな点や判断に悩みそうな点について、情報共有してくださる方
- 電話等で急な問い合わせの際にその場ですぐに回答してくださる方
- 些細なことでも相談しやすい雰囲気を作ってくださる方
- 医療機関ごとのローカルルールに理解を示してくれる方
- SDVの際に追記依頼の付箋が、先生の記載の邪魔にならない場所に貼付してくださる方
- 一緒に治験を成功させようというスタンスでモニタリングしてくださる方
②こんなCRAは困る
- Drとの面会時に、先生や医療機関の方々を怒らせる方
- 問い合わせやお願いをした際に、いつまでたっても返信等がない方
- 電話になかなか出ず、折り返しもしてくださらない方
- 手順書等の記載以上のルールを課してくる方(オーバークオリティを求めてくる)
- あまりにも頻回なPIへの面会依頼(毎週など)
- 高圧的な方
- 依頼者の都合だけで話をされる方
③その他(普段CRAと仕事をする上で思うこと)
- 忙しいなか、複数プロトコールや多くの施設を担当されている方が多く、純粋にすごいと感じる
- CRCからは、モニターの忙しさを察することはできても理解が困難なため、会議等の日程を共有してくださることは個人的にはありがたかった
- 担当CRAが変わった途端に書類への記載方法等変わることがあり、社内である程度は統一していただきたい
私自身CRC経験もCRA経験も無いですが、少しだけ現場の様子が浮かんでくるようでした。
いかがでしたか。CRCの方と連携をする上でヒントになれば幸いです。

上谷 奈穂(かみや・なお)
スペシャリストコンサルタント
製薬業界において、CRO/CSO企業を担当しています。メインはCRA(臨床開発モニター)やMSL(メディカルサイエンスリエゾン)のポジションです。今後、CRO/CSO企業の需要は益々高まっていくものと思われます。企業様と求職者の方々、双方に寄り添ったサポートが出来ればと考えております。