本シリーズは、当社リアルライフイエンスにてCRO領域に特化した採用と転職のサポートを行うコンサルタント、上谷 奈穂がLinkedIn上で連載している「NaoのCRAキャリア通信」を抜粋して掲載したものです。
「(転職回数が多くて)転職活動が上手くいきません。」
「退職理由はどのように話したら良いでしょうか…」
普段ご転職のサポートをしていますと、経験者CRAの方からこのようなご相談をよく頂きます。
人間関係や家庭の事情など、ご転職の理由は様々あると思いますが、過去の転職回数は変えられません。未来に目を向けて、伝え方を工夫しましょう。
転職回数が多い方が面接で意識すべきこと
転職回数が多い方が意識するべきポイントは、ズバリ下記です。
- 退職理由を適切に伝えられること
- 応募先企業で成し遂げたいこと(キャリアビジョン)をアピール
そもそも、なぜ「転職回数が多い人」は嫌厭されるのでしょうか?転職回数が多い≒忍耐力が無い?飽きっぽい?入社してもすぐに辞めてしまうのではないか…
そういったネガティブなことを想像しやすいためです。特に製薬業界は転職回数についてシビアですよね。
では、具体的にどのように伝え方を工夫すれば良いのでしょうか?
話しづらい退職理由をメインに、お話をします。
退職理由の伝え方
まず、過去在籍していた企業全ての退職理由を、言語化出来るよう準備しましょう。ノートやwordなど、文章を書いて用意するのがベストです。
経験者にありがちなのは、これまでの転職活動経験から過信して、アイディアだけ用意しておこうとする人が多いことです。良いアイディアを思いつくことと言語化する能力は全く別のスキルです。また、面接本番では緊張していることが考えられますので、上手くアイディアを繋げて話せるとも限りません。ただでさえ、ネガティブな内容になりがちな退職理由ですので、可能な限り文字に起こして準備しておきましょう。
<退職理由を伝える際のポイント>
1.事実ベースで伝える
個人的な感情は控えましよう。理由は、事実と異なる可能性が高まることと、多くの場合ネガティブなためです。
2.状況を改善/解決するため行動を起こした場合は言及する
“すぐに逃げ出してしまう人”というイメージを持たれないために、自分で問題を解決しようと取り組んだ場合は、それについても述べましょう。
3.ポジティブ変換する
人間関係が嫌で辞めたのであれば、みんなと一緒に気持ち良く働きたい、と言い換えることが出来ますよね。なるべくポジティブに言い換えて、締めくくることが出来ればベストです。
<具体例>
人間関係が理由で退職したケースを例に挙げて見てみましょう。
同じ内容を伝えるにしても、聞き手の印象は随分異なるはずです。
修正前
上司のパワハラがひどくて、退職しました。目標を達成しても評価してもらえず、わざと周りの人に聞こえるような声で1時間にわたり叱責されたこともあります。他に退職する同僚も多数いて、問題になっていました。仕事内容は好きでしたが、止む無く退職を決意しました。
修正後
率直に申し上げますと、「職場環境の悪化」です。直属の上長に、落ち度がないことについて責め立てられたり、目標達成した際にも評価を得られないことが頻繁にありました。
自身から積極的にコミュニケーションを図るなど状況の改善に努めましたが、それは難しく、私はチームで連携を取りながら仕事を進めたいため退職を決意しました。
キャリアビジョンの伝え方
入社してもまたすぐに辞めてしまうのではないか…という面接官の不安を払拭するためにも、“長く勤めたい”という姿勢をアピールしましょう。
その方法として、中長期的なキャリアビジョンをもっておくことは大切です。質疑応答で必ずしもキャリアビジョンについて聞かれるとは限らないため、予め志望動機などに一部盛り込んで話をする、などの工夫も良いでしょう。
いかがでしたか。
転職回数が多いからといって、最初から転職を諦めてしまうのは時期尚早です。
面接対策のお時間で、一緒に内容を考えましょう。
弊社では、キャリア相談、書類の添削や面接対策など、ご入社まで一貫してサポートしております。
まずはあなたのお悩み、お聞かせください。
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上谷 奈穂(かみや・なお)
スペシャリストコンサルタント
製薬業界において、CRO/CSO企業を担当しています。メインはCRA(臨床開発モニター)やMSL(メディカルサイエンスリエゾン)のポジションです。今後、CRO/CSO企業の需要は益々高まっていくものと思われます。企業様と求職者の方々、双方に寄り添ったサポートが出来ればと考えております。