本シリーズは、当社リアルライフイエンスにてCRO領域に特化した採用と転職のサポートを行うコンサルタント、上谷 奈穂がLinkedIn上で連載している「NaoのCRAキャリア通信」を抜粋して掲載したものです。
MSL(メディカルサイエンスリエゾン)が活躍しているのは、製薬メーカーだけではありません。CSO(Contract Sales Organization=医薬品販売業務受託機関)にもMSLが在籍しています。今回はMSLについて、未経験者の方から多く頂く質問 「メーカーMSLとCSO企業におけるMSLの違い」についてお話したいと思います。CRAから転職することも可能ですので、ご興味のある方はご一読ください。
CSO企業におけるMSLの特徴とは?
「CSO企業のMSL=派遣社員」ではありません。CSO企業の正社員として、製薬メーカーに派遣されます。
CSO企業で働くMSLの特徴は主に2点です。
- プロジェクトベースで働く
- 転籍のチャンスがある
以下、それぞれ詳しく見ていきましょう。
①プロジェクトベースで働く
簡単に言えば、CSOは製薬メーカーの業務を代行する会社です。派遣される製薬メーカーの名刺を持って、MSLとして活動します。派遣には期間が決められており、契約により長さは様々です。当初の派遣期間から延長になったり、短縮となったりすることもあります。平均すると2~3年に1度プロジェクトが変わるケースが多いようです。
様々な企業でMSLとしての経験を積めるため、成長スピードが早いのもCSO企業におけるMSLの特徴です。プロジェクトとプロジェクトの間(待機期間)も発生する可能性はありますが、その間も所属先のCSO企業からは収入が得られるため、安心できる働き方とも言えます。
②転籍のチャンスがある
派遣される製薬メーカーの名刺を持ってMSL活動をすると上述しましたが、パフォーマンス次第では、引き抜きのお声が掛かる場合もあります。
ネームバリューのある企業であっても、実際に中に入って働いてみないと、仕事内容や業務量、人間関係は分からないものです。その点CSO企業におけるMSLは、働いてみて、双方が気に入れば転籍のチャンスもあるという点が非常に魅力的です。
もちろん、CSO企業におけるMSLとして高いプロ意識を持って、クライアント(製薬企業)にサービスを提供されている方も多くいらっしゃいます。
転職例(オンコロジー領域におけるCSO企業のMSLの場合)
<1社目> A社
担当製剤の適応:腎臓がん、肝細胞がん
PJ期間2年半(当初の契約より半年延長)
<2社目> B社
担当製品の適応:乳がん、胃がん
PJ期間2年
– 待機期間 1ヶ月 –
<3社目> C社
担当製品の適応:大腸がん、肺がん、乳がん、卵巣がん、悪性脳腫瘍
PJ期間3年(当初の契約より1年延長)
いかがでしたか。給与や福利厚生、企業のネームバリューだけで判断するのではなく、CSOの特徴や利点にもぜひ目を向けてみてください。また、CSO企業のご採用担当者様に伺うと、求職者の8~9割は未経験でMSL職にチャレンジされていると言います。
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上谷 奈穂(かみや・なお)
スペシャリストコンサルタント
製薬業界において、CRO/CSO企業を担当しています。メインはCRA(臨床開発モニター)やMSL(メディカルサイエンスリエゾン)のポジションです。今後、CRO/CSO企業の需要は益々高まっていくものと思われます。企業様と求職者の方々、双方に寄り添ったサポートが出来ればと考えております。