本シリーズは、当社リアルライフイエンスにてCRO領域に特化した採用と転職のサポートを行うコンサルタント、上谷 奈穂がLinkedIn上で連載している「NaoのCRAキャリア通信」を抜粋して掲載したものです。

MSLは製薬業界の中では比較的新しいポジションで、専門性の高さや希少性、待遇の良さも魅力なことなどから、最も注目されている職種の一つです。弊社リアルライフサイエンスでも、多くお問い合わせを頂いており、CRAからキャリアチェンジされる方もいらっしゃいます。

 

MSLの募集要件

まず、CSO企業の場合、一般的なMSLの募集要件は下記の通りです。

 

必須要件

  • MSL経験者

 

もしくは下記全てを満たす方

  • 6年生の学部卒 (要資格/薬剤師・医師など) または理系修士課程以上
  • 企業または研究機関・公的機関での研究/開発/学術などの経験
  • 文献読解可能な英語力

※疾患領域は応相談

 

製薬メーカーの場合、保有する製剤により、疾患領域が指定されている場合が多いです。

 

あると良いスキル

続いて、求人票に明記されていないが求められるスキルについてお話していきます。

MSLの場合、選考を通じてチェックされているのは、主に3点です。

  • 疾患領域の専門性
  • ソフトスキル
  • KOLマネジメント

 

下記にて詳しくご紹介します。

 

疾患領域の専門性

MSLの仕事内容として、下記が挙げられます。

  • 担当疾患領域における最新情報の収集・提供
  • 医師を中心とするKOLとの面談、またそれに向けた資料・論文などの準備
  • 医師や技師など医療提供者と連携して医療現場のインサイトを集める
  • 社内外で情報共有や情報発信を行うための聴講会や勉強会などの企画・運営
  • メディカルプランの策定

KOL(Key Opinion Leader、医療業界で高い影響力を持つ医師や専門家)との面談を通じて、サイエンティフィックなディスカッションを展開出来る必要がありますので、特定の疾患領域における深い知識が求められます。

 

ソフトスキル

KOLとの関係を構築し、ニーズを把握するためのコミュニケーション能力は非常に重要です。論理的に物事を考え説明するロジカルシンキングや、ビジネスマナーなども求められます。

 

KOLマネジメント

株式会社日本総合研究所のレポートによると、KOLマネジメントとは下記のように定義されています。

『KOL(Key Opinion Leader)と呼ばれる、処方医師群に対して「影響力」を有している医師と協働することにより、製品価値(売上)の最大化を目指す活動をKOLマネジメントと称します。』

 

MSLはMR(営業職)と違い売上促進が活動目的ではありませんが、上述したMSL活動を通じて、担当製品の価値を最大化することが求められます。この点は、大学病院担当経験のあるMRなどはアピールしやすいポイントでしょう。

 

まとめ

いかがでしたか。経験・スキルが無いからといって、諦めてしまうのはもったいないです。上記以外にも、ご自身で気付いてないアピールポイントがあるかもしれません。まずはお気軽にご相談ください。

 

Nao Kamiya (2)

上谷 奈穂(かみや・なお)

スペシャリストコンサルタント

製薬業界において、CRO/CSO企業を担当しています。メインはCRA(臨床開発モニター)やMSL(メディカルサイエンスリエゾン)のポジションです。今後、CRO/CSO企業の需要は益々高まっていくものと思われます。企業様と求職者の方々、双方に寄り添ったサポートが出来ればと考えております。

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